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| TEXT : Cheryl White / TRANSLATION : Azusa Tanaka / Category : WINE |
2010.03.02
太陽がサンサンと降り注ぐ地中海の島々は、心を蘇らせてくれる食物と飲み物の宝庫。中でももっとも上位を占めるものといえば、シェリー酒だ。長い間、おばあちゃんや引退した老人しか飲まない「甘すぎるアルコール水」などと笑われてきたが、今、ゆっくりと見直されてきている。シェリー酒の新しい人気のおかげで、長い間、無視されがちだった称賛の言葉も聞かれるようになった。

シェリー酒は、伝統的に“スペインのアンダルシア地方の中心部”でつくられ、特にヘレス・デ・ラ・フロンテラ、サンルーカル・デ・バラメダ、エル・プエルト・デ・サンタ・マリアの3都市が有名。原料のぶどうは、たいていパロミノ種が使われる。一方、甘口のシェリー酒、特にPX酒といわれるペデロヒメネス酒などは、別の種類のぶどうからつくられる。
シェリー酒やアルコール度を高めたワインが再認識されるとともに、新しい楽しみ方もされるようになった。たとえばアペリティフやアフターディナーではなく、“世界の料理の独創的な友として”、特に伝統的な普通のワインだとなかなかあわないような食事と一緒に飲むと、驚くほどおいしいのだ。
シャープで、時にかなり塩味が効いたフィノシェリー酒は、寿司や刺身、ほかのアジア料理、たとえば香り高く甘く、そして酸味のあるタイ料理などと相性がいい。当然、セラノハムやオリーブの前菜をフィノと一緒に楽しめば、心から満足できるだろう。

え!?タイ料理はお好みじゃない?寿司も結構?そういう人は、“シーフードビュッフェの口当たりを和らげる”のに、辛口で香りが強く新鮮なシェリー酒、マンサニリャを試してみて。特にオイスターやクルマエビの塩味、キャビアのこってり味を和らげてくれる。辛口シェリー酒、アモンティラードやパロ・コルタドなどは、七面鳥や鳥、子牛肉などの軽い肉料理に合うと言われている。一方、中辛シェリー酒、オロローソは狩猟肉やビーフと相性がいい。
しかし、一番注目されているのは、これまでしばしば嘲笑されてきたクリームシェリーだ。こってりと甘いこの果汁飲料は、フォアグラ、なめらかでクリーミーなカスタード、ブリュレや卵のデザートと完璧なまでにぴったり。しっかりとしたブルーチーズと柔らかいブリチーズの一皿にも、クリームシェリーのほんのわずかなレーズンのようなドライフルーツの香りがよくあう。
最後になってしまったが、忘れてはいけないのは、長い間待ち望まれたPX酒(ペドロヒメネス)だろう。この赤黒いシェリー酒が、特別贅沢なデザートの楽しみを高め、カカオ比率の高いダークチョコの味わいを強めてくれることを、世界中の食通が認めている。コーヒーはもちろん、PX酒のかたわらに置かれるという恩恵にあずかるのだ。
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