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| TEXT : Cheryl White / PHOTO : Robert S. Donovan / TRANSLATION : Azusa Tanaka Category : GOURMET TRIVIA |
2010.03.09
どんな料理にどんなワインがあうか…さまざまなところで書かれたり語られたりしている。実際、ワインと料理の組み合わせ方には、2つの考え方がある。一方はグルメ(美食家)的な考え方であり、もう一方はグルマン(大食家)的な考え方。両者はまったく違うものだ。
グルメとは、素晴らしいワインと料理のエキスパートであり、彼らもしくは彼らだけが、ワイン/料理の組み合わせを作ったり壊したりする“微妙な違いと繊細な風味”がわかると思われている。一方グルマンは当然、食を愛しているが、必ずしもエキスパートではなく、どんな料理にどんなワインが組み合わせられても幸せを感じる。正解は、この両者の間のどこかに存在するのである。
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飲んだり食べたりする活動にかかわる人をあらわすのには、多くの単語がある。「エピキュア(美食家)」は、特にワインや料理に関して洗練された味覚を持つ人のこと。そして「ソムリエ」は、レストランのワインリストを管理し、ワインに関して卓越した知識を持っている人のこと。グルメは、料理とワインの選択におけるエキスパート。一方グルマンは、食べたり飲んだりすることに至上の喜びを感じる人のこと。 |

素晴らしい食事に関する“法則”は、200余年にわたり考えられていることだ。食品や素材に関して豊富な知識を持つシェフの料理によって、ごく普通の人々が最大の喜びを得られるように…ほとんどの法則は、そのためにつくられた。またソムリエも大切な役割を担った。つまり“ワインリストを徹底的に知っている”ことを活かし、シェフの料理に密接にかかわったのだ。2人のスペシャリストが一緒にメニューにかかわることで、料理とワインの組み合わせ方がわかりやすくなり、おそらく食事がとても美味しくバランスのとれたものになったのである。
過去50年で、生活や食べ物、ワインや食事など、すべてが変化した。地球上の四大陸の料理の味やトレンドは、どこでも楽しめるようになった。昔ながらの場所でも新しい素材が手に入るようになり、伝統的な料理が作りかえられる。ライトに、オーガニックに、家庭的に…。オーストラリアや南アフリカ、カリフォルニア産の新しい世界のワインは、古い世界の味に挑戦し、困惑させる。“食事を楽しむ人たちは、今まで以上に知識豊富で”、さまざまな所を旅し、経験も豊かだ。そして料理とワインを同時に口にするとき、実感することになる。—ワインと料理の間で興味深い化学反応がおこり、一方がもう一方を圧倒したときは、決して喜ばしい結果にはつながらない—ということを。

力強い赤ワインは、おそらくタンニン量が多く、アルコール度数が高く、ライトで繊細な料理と組み合わせると、その料理を圧倒してしまう。料理でもワインでも、申し分のない素材は “メニューに並ぶべきだし、圧倒されるようなことがあってはならない”。選ぶときの唯一の確かな方法は、ワインと肉ではなく、ワインとソースを組み合わせることだ。2つの強い個性の出会いが、すなわちワインとソースの出会いだからである。
組み合わせの問題の中には、科学で説明できるものもある。“ソービニョン・ブランの酸味は、チーズ風味やクリーミーなソースとよく合う”。また赤ワインに含まれるタンニンは、赤身肉の脂肪の消化を助けてくれる。しかしヨウ素を多く含む魚(タラやサバのような)は、赤ワインのタンニンと反応して、金属のような不快な味を残してしまう。卵は、アイスクリームのような冷たすぎるものと同じように、口の中をコーティングしてワインを味わうチャンスを殺してしまうと考えられている。アスパラガスはメチルメルカプタンを含みワインに渋みを増し、アーティチョークはシナリンという薬物を含むので、ワインの味を甘く不快なものにしてしまう。
グルメたちは、これまでの“不可能な料理とワインの組み合わせ”が、今では受け入れられていることに驚くかもしれない。たとえばアジア料理やスパイシーな料理は、ワインと組み合わせると“強すぎる”と考えられ、たいていビールとあわせられる。しかし新しい世界では、リースリング(ドイツワイン)やフィノシェリーもよい選択といわれる。オイスターとは何をあわせるかって?マスカテル(マスカットからつくるワイン)を試してみて。チョコレートは?マディラとあわせると美味しい!では、グルマンたちには?彼らは古いものでもそうだったように、新しい組み合わせなら何でも楽しめるに違いない!
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