子役としてデビュー!
若干5歳で子役デビューした寉岡萌希さん。当時は「大の梅干し好き」の少女だったそうで、撮影時はいつも「カリカリ梅をあげるから」と言われて頑張っていたそう。同じく5歳でデビューした実姉の寉岡瑞希さんとは、映画『地球でたったふたり』で主演・共演している。
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2010.10.01
鬼才・瀬々敬久監督が放つ2010年最大の意欲作『へヴンズ ストーリー』。殺人事件の加害者と被害者、その家族…。様々につながり合う人間関係を綿密に描いた4時間38分の超大作はSHOT°世代の女性にもぜひお薦めしたい〝究極の映画体験〟ができる一作。今回、中心となる登場人物サト役を演じた、ピュアな美貌と抜群の演技力を兼ね添える注目の若手女優・寉岡萌希さんに、映画の撮影秘話や見どころをお伺いしました。
実際には長さを感じさせない作品。何かを感じていただけるものに仕上がったと思います
―今回演じられたサト役。一家殺人の生き残りとなり、かつ復讐劇のきっかけともなる難しい役どころですが、台本を最初に読んだときのご感想は?
〝まずは、こんなに長い作品になるとは想像しませんでしたね! 当時私は16歳でしたし、何回読んでもなかなか理解しづらいところはありました。サトちゃんは本当にかわいそうな子だな、と。境遇もそうですし、内面的にもその年齢の子が考えるようなことじゃないこと、を背負っているというか〟
―すべての台本が最初にできているものなのでしょうか?
〝はじめに1冊の台本として、最初から最後まで届くんですけど、撮影時期になるとFAXで「差し込み」と呼ばれる追加の台本がどんどんきて…。その分量だけで1作品分くらいありました!〟
―なるほど。観ているほうには「長さ」はあまり感じない作品と思いますが。
〝実際に観てみると私もそう思いますし、何かを感じて頂ける作品になったと思います。撮影期間は1年半余りと、とても長かったですけど(笑)〟
―それは、長いですね! 映画では四季が移り変わる映像もとても魅力的ですが、印象に残ったロケ地はありますか?
〝他のキャストの方達と想い出ができたのは、岩手県の盛岡です。帰るときの待ち時間に 長谷川朝晴さん、忍成修吾さん、山崎ハコさんと一緒に名物の冷麺を食べたんです。美味しかったですね。山奥で撮影した廃墟のシーンでは、突然の雪に見舞われたり、自然の凄さも実感しました〟
―なるほど。ご共演者とはよくお食事にいったりするんですか?
〝そのときは誘っていただいて、ついていきました! 今回のサト役は、非常に孤独な役ですから、他の役者さんとあまり深くかかわったらいけないんじゃないかな?と。日頃は見知らぬ土地をぶらぶらするとすぐ迷子になるから、あまり出歩きませんね。すごい方向音痴なんです(笑)〟
―監督から、撮影にあたってのアドバイスは何かありましたか?
〝瀬々監督は、各シーンについてすごく一緒に考えてくれるんです。ここはどう思う? じゃぁこうしてみよう、という感じ。「ここはこう演じて」と決めていらっしゃる監督も多いですが、今回は何事も相談しながら進んでいきました〟
―以前に主演された映画『地球でたったふたり』での演技にも、監督は注目されていたとか。『地球で~』も『へヴンズ ストーリー』も共に重たいテーマを扱う作品ですが…。
〝はい。撮影期間も長かったので、今回は常にサトちゃんが頭の片隅にいて苦しかったですね。登場したときと、最後のシーンでは身長もかなり違いますし、自分の成長がおさまっている映画というのもなかなかないですから、新鮮ではありましたが…〟
―確かに、最初と最後では表情がまるで違って見えました。個人的にはサトは長谷川さんが演じるトモキ役に恋をしてるようにも見えましたが、実際にはどういう心境で演じられたのですか?
〝うーん。恋というよりは、強い同調の感情でしょうか? サトは両親と姉を亡くしてから、とっても愛情に飢えていたのだろうなという考えがあって。同じ境遇にいたトモキさんに感情移入し過ぎて、突っ走ってしまう…という感じなのかなと捉えました〟
―なるほど。ご自身で印象に残ったシーンはどのあたりでしょうか?
〝最後の「再会」のシーンかな。よく、映画の最後で泣くというシーンを撮るんですが、今回は私、本気で泣いてるんです! 演技ではなく、サトとして1年半溜めてきた感情がわーっとすべて出てしまったような…。最後の表情は「泣くぐらいの勢いだけれど、意思を感じさせる眼」というのを心掛けました。その前の「復讐」の章も走ったり、アクションがあったりかなり大変でしたので、印象に残っていますね〟
―個性的な共演者の皆さんからも刺激は受けられましたか?
〝長谷川朝晴さんとは、一番距離が近く、一緒のシーンも多かったので色々学ぶところがありました。撮影中に本当に怪我をしてしまったり、すごく本気なんですね。山崎ハコさんは日ごろはとても気さくにおしゃべりされる方なんですが、現場に入られると凄いオーラを感じました〟
OFFは買い物やライブに行くのが楽しみ。今はK-POPにハマってます。同じく女優の姉とは作品についても意見交換をすることも…
―今回の映画は「家族」もひとつのテーマですが、お姉様も女優をされていますよね。
〝はい。仕事を始めたきっかけは実は姉でして…。姉は5歳からお仕事をしていて、私自身も5歳になったときに自分から「やりたい」って思ったんです。私はかなりの人見知りだったので、母は「萌希には無理」と言っていたんですが、父にもお願いして(笑)。実際に仕事を始めたら、ハマりました。人見知りも治って、母親もびっくり、みたいな〟
―今もご姉妹で仲良しなんですね!
あまり家で仕事の話はしないんですけど、お互いの作品は観て、ここは良かったねとか、ここはもっとこうしたら?とか反省や感想を話したりはします。幼い頃は、台本の相手や、セリフを覚える相手をしてもらったりしてました。
―きっとこの作品も観てくださるんでしょうね。寉岡さんご自身の封切前のご感想はいかがですか?
〝人を憎むことって、とてもエネルギーを使いますよね。撮影期間は、色々な事件のニュースが今まで以上に身近に感じたりすることはありました。これまで自分の家族にはあり得ないと思っていたことも、どこの家庭にもありえること。今、大学で心理学を勉強しているのですが、本格的に心理学の勉強を深めていったら、また考え方も変わってくるのかな?〟
―心理学は演技の参考にもなりますね
〝専攻を決めたときは、もちろん、演技の参考になるっていうのもありました。日頃、身近な人の気持ちを、今こう思っているのかな?とか考えることが多い時期もあって、そんなことからも心理学を学んでみたいと思ったんです。まだ大学に入ったばかりなので、これからですが!〟
―この先が楽しみですね。貴重なOFFタイムは何をされるんですか?
〝地元ならひとりで買い物にいったり、高校時代の友人に会ったり。音楽、ライブも好きです。最近は、K-POPにハマってるんです(笑)。あと日本だったらAJISAIっていうインディーズグループ。友達に薦められてCDを聴いていて、この間はライブにも行ってきました。すごく良かったです!〟
―女優さんとしての今後の展望は?
〝これまで、映画に出ることが多かったのですが、今後はテレビドラマの仕事も積極的にやりたいな、と思っています。映画の役柄は何かこう、背負った感じのものが多いのだけど、実際の私は反対なんですよね(笑)〟
―それはお会いして、私も感じました(笑)。
元来人見知りなのもありますけど、親しくなると全然キャラも違うし。そういう素の自分に近いようなところを出せる役柄で、ドラマに挑戦してみたいな、と思っています!〟
8才の少女サトは両親と姉を殺され、祖父に引き取られる。サトはテレビの中で「法律が許しても僕がこの手で犯人を殺してやります」と強く言い放つ人を見た。妻子を殺されたトモキだった。その日からサトはトモキにとって英雄になった…。
これまでも現実の事件にインスパイアされてきた鬼才、瀬々敬久監督が放つ全9章、4時間38分の一大意欲作。複数の殺人事件をきっかけに、絡み合い、つながり合う人間関係を描く濃密な映画体験。寉岡萌希、長谷川朝晴、忍成修吾、村上淳、山崎ハコなど個性的な役者陣も魅力。2010年10月2日(土)よりユーロスペースにて、9日(土)より銀座シネパトスにてほか全国順次ロードショー!
配給:ムヴィオラ http://heavens-story.com/
寉岡萌希(つるおかもえき)
神奈川県出身。97年、フジテレビ系列ドラマ「結婚させない女」で子役としてデビュー。以降、佐藤浩市の娘役を演じた「天気予報の恋人」、「ちゅらさん3」をはじめ数々のドラマやTVCMなどで活躍。近年は映画を中心に活躍し主な出演作に『地球でたったふたり』(内田英治監督/2007)、『僕らのワンダフルデイズ』(星田良子監督・2009)、『掌の小説』(三宅伸行監督・2010)など。『へヴンズ ストーリー』では主要人物のひとりであるサト役を熱演。
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