2011年お正月上映『ヤコブへの手紙』-クラウス・ハロ監督

movie2036PPJ-nettikuva4

原題:Postia pappi Jaakobille 35mm/SR/SRD/シネマスコープ/75分 カラー16:9/2009年配給:アルシネテラン

世界にはたくさんの映画が作られてるのに、日本で紹介されてる映画なんてほんの一握り。知らない国の映画を観ることは、その国自体を知ることであり、自分の持っているその国のイメージが広がることではないでしょうか。2011年お正月上映予定の『ヤコブへの手紙』は、日本に近そうで遠いフィンランドの映画です。マリメッコやイッタラぐらいしか情報が無いフィンランド。はたしてどんな関係者を垣間見ることが出来るのか、先日恵比寿ガーデンプレイスにてクラウス・ハロ監督のインタビュー取材に参加してきました。

クラウス・ハロ監督は、次から次へとアイデアだったりストーリーを創ることが好きであろう人でした。お話しをすることがお好きのようで、取材陣からの質問に長々と楽しいお話をユーモアたっぷりに展開してくれます。その模様は是非ショットマガジン記事でご覧あれ。
面白かったのは、『ヤコブへの手紙』を書いた脚本家と作品の出会いです。この映画を作ったのも不思議な出会いのようだったそうです。ととても謙虚な脚本家-仕事に疲れた元ソーシャルワーカーの女性が通っていた脚本の学校の卒業制作に書いた作品の評価が高く、学校の先生や周りの友人に薦められ、いやいやクラウス・ハロ監督に送った彼女。名前と電話番号しか書いてない脚本を送りつけられて“礼儀の無いやつだ”と怒りながらも風邪で長く寝込んでいたクラウス・ハロ監督がどんどん彼女の作ったお話に夢中になる・・・・。これこそ映画になりそうなストーリーです。
movie2036PPJ-nettikuva2この2人が中心となり作られた作品『ヤコブへの手紙』は、イエス・キリストの弟ヤコブが離散している十二部族へ向けた手紙“ヤコブの手紙”の意味を重ねてることがわかります。どうもこの書簡が聖書に掲載されるべきかどうかといつの時代にも論争が絶えなかったようですが、このヤコブの手紙は信仰のあり方より、神様の下での人間の“行い”を具体的に語ってるようです。登場人物はたったの4人。それぞれが聖書のなぞのように深い意味を持った役です。盲目のヤコブ牧師、その牧師の恩赦によって刑務所から開放された義理の兄を殺したレイラ、恩赦の知らせを伝えた刑務所長、ヤコブ牧師への手紙を毎日届ける郵便配達人。そしてヤコブ牧師へ祈りをお願いする手紙の数々。
この作品は本作は米アカデミー賞外国語映画部門フィンランド代表作に選出されていたり、ほかの国での数々の賞を受けています。観る人にとっていろいろなことを感じるはずこの作品、みなさんに観てほしいので詳細はあえて内緒に・・。ちなみにこの作品は監督がよき時代と感じてた70年代を設定して作られたそうです。
ヤコブへの手紙
2009年 マンハイム・ハイデルベルグ国際映画祭グランプリ作品/2009年 カイロ国際映画祭グランプリ(Golden Pyramid)・脚本賞受賞作品
2010年 フィンランド・アカデミー賞(Jussi Awards)4部門受賞作品/2010年アカデミー賞外国語映画賞フィンランド代表作品
原題:Postia pappi Jaakobille
35mm/SR/SRD/シネマスコープ/75分
カラー16:9/2009年
配給:アルシネテラン(2011年正月第2弾、銀座テアトルシネマほか全国順次公開)
監督:クラウス・ハロ 脚本:クラウス・ハロ 原案:ヤーナ・マッコネン
撮影:トゥオモ・フトゥリ 音楽:ダニ・ストロムベック 製作:リンボ・サローマ
キャスト:カーリナ・ハザード、ヘイッキ・ノウシアイネン、ユッカ・ケイノネン、エスコ・ロイネ
RIMG0551 RIMG0549

8 November 2010